食酢を英語でビネガー(vinegar)というが、この語源はフランス語のビネグル(vinegre)に由来しているようです。
フランス語でビネ(vine)はワイン(wine)、ネグル(naigre)はサワー(sour)で酸っぱいという意味です。
ついでにドイツ語ではエスイヒ(essig)、イタリア語でアセト(aceto)、ロシアの言葉でウークスス(uksus)といいます。
醤油のように日本独特の調味料というのではなく、どこの国にも古くからあった調味料という事です。
酢は、保存されていた酒が偶然に変化してできたのが始まりで、人類が最初に作り始めた調味料です。
「百薬の長」といわれる酒から生まれた酢は、
不老不死の薬として古来より大切に用いられ、日本国家の基盤であった米税と同等に扱われるほど貴重なものでした。
『中薬大辞典』によると、酢は「肝と胃系に入る」とあります。
これは消化吸収作用と血液浄化作用に特効があるということです。
文献によると日本で酢が作られたのは、
西暦三六九~四〇四の応神天皇のころに、
中国大陸から渡来したという記録があります。
和泉の国で作られたので(いずみ酢)という言葉が残っており、
大化の改新(六四五年)大宝律令では、造酢司という官職が決められ、
食酢を作るのが仕事になっていたそうです。
奈良時代になると、「万葉集」に食酢を詠み込んだ歌がおさめられています。
『醤(ひしお)酢(す)に蒜(ひる)つきかてて鯛くらう
われにな見せそ水(な)葱(ぎ)のあつもの』
また平安時代の「延喜記」には、酢の作り方が書いてあります。
室町時代の記録には合え酢が姿をあらわして、
例えば、酢みそ、わさび酢、辛し酢などがある。
江戸時代になると、大量生産の食酢の作りが確立し、
原理的にはほとんど現在と同様の作り方まで発達ました。
明治時代には江戸時代に完成した技術と製品が、
海外から入ってきた食品加工技術が利用した製品と共に、
現在のお酢となりました。
これは誰もが知っているエピソードですが、クレオパトラは敵国の将軍と会食した際、
その妖艶な美貌と財力を見せつける為に大粒な真珠を酢に溶かして飲みほした、と伝えられています。
また、カーラの有機化学の本には、女王は美容の為に、
真珠をお酢で溶かしたものを愛飲していたとも伝えられています。
いずれにしても、お酢が調味料の役割だけではなく、美容や健康という事に昔から深いかかわりがあったことが分かります。
ビワミンのお酢は、古くからの伝統製法として「静置発酵法」を採用しています。
読んで字のごとく、微生物が美味しいお酢を醸造するあいだ、静かにじっくりと待つ製法です。
発酵には空気が必要ですが、静置発酵法では空気に触れている仕込み樽の液面でゆっくりとお酢が作られ、
自然の対流で樽全体にゆきわたっていきます。
機械で強引にかきまぜたり、無理やり空気を送り込むような手荒いことは一切行わない製法なので、
不思議と刺激が少なく、味わいの深いお酢ができあがります。
微生物たちの声に耳を澄まし、自然の法則に逆らわない、最も古い醸造方法です。
ビワミンは、古くからの伝承製法として
「静置発酵法」を採用しています。
静置発酵法は、一切を自然に任せて発酵させる意味で、
表面発酵法とも言われ、木桶の上部で空気と触れる表面から発酵させます。
発酵して比重が重くなった酢は、下に沈むことで、自然対流がうまれ、
桶内を無理なく巡回させ、酢にストレスが掛からずに、
まろやかな仕上がりになります。
豊かな蔵付菌に抱かれるお酢づくり
この静置発酵法にとって、もっとも大切なのはやはり微生物たちです。
木樽のみならず、古い蔵の柱や天板、
隅々に住み着いた微生物たちを、醸造家は「蔵付菌」と呼ぶそうです。
蔵付菌は、実に様々な微生物がその蔵に
特有のバランスでブレンドされており、
出来上がる発酵食品の味や香りを左右しています。
ビワミンのお酢を醸造する職人によれば、木樽はもちろんのこと、
天板一枚おろそかに扱うことは許されないとのこと。
職人たちは、ひたすらに微生物たちの仕事を見守り、
蔵付菌が仕事をしやすい環境を整えてゆきます。
昔ながらの食養生の考えでは、
【ぶどう酢=体を冷やすお酢】【お米のお酢=体を温めるお酢】だとされています。
この2種類をバランスよく配合することにより
毎日飲んでもバランスが偏らないお酢を目指しました。
ぶどうのお酢とお米のお酢、ビワ葉エキスがビワミンのベースとなりますが、
カラダにうれしい成分として、ビタミン、カルシウム、ハチミツ、ローヤルゼリーなど、
自然の恵みを丁寧にバランスよくブレンドして製品化されます。
ビワミンは発売して約30年、長らくお客様に愛して頂いている商品です。
その秘密は美味しさだけではなく、続けやすさにもあるのかもしれません。
古くから調味料として用いられてきたお酢は、近年になって、私たちの体に“うれしい”働きをたくさん持っている事が、分かってきました。
一方で、びわは初夏の美味しい果物としてだけでなく、古来より人々の生活に根差した身近な薬木として重宝されてきました。
ビワミンは小さなお子様からお年寄りまで、
安心して美味しく飲めるお酢の芸術品ともいわれる逸品です。
びわには古来より、枝・葉・根・茎・種すべてに
よい成分が含まれ、体を健康にするといわれています。
ビワミンは“美味しく飲めるお酢”として、
使用するお酢にこだわっています。
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